生徒会メンバーが帰ったスザク宅では夜遅く、眼を覚ましたルルーシュにスザクは笑みを浮かべながらも、怒っていることを隠さなかった。
「君の耳はかざりなの?」
スザクは後ろ手に縛られた、ルルーシュの頬を両手で挟んだ。
「何度も言ったよね。『外の人に会うな』って」
いつもと同じやさしい口調だが、ルルーシュを見つめる瞳には微塵も優しさはない。ルルーシュはそれでも抵抗した。
「だが、知り合いだったじゃないか、それに殆ど話すことも出来なかった」
「ルルーシュ、話をそらさないで。君はボクとの約束を破った。分かっているよね」
顔を近づけて、唇をなめるが、ルルーシュは固く口を結んで進入を許さない。
「ねえ、君がそういう態度なら、こっちも考えるよ」
ルルーシュが弱いポイントの耳に舌を這わせる。ペチョ、クチョとわざと音を立てると、ルルーシュの肩は緊張のため硬くなる。
慣らされた体は刺激を求めて、体温を上げていく。潤んだ瞳でルルーシュはスザクを見つめた。
「・・スザク、・・」
抱きつきたくても、縛られた手が邪魔をする。
スザクもいたずらに手を伸ばし、ルルーシュの体に這わせる。力の抜けた体をゆっくりと、ベッドに横たわらせる。
「・・ん、」
口付けももう拒むことなく受け入れて、先をねだるように体を擦り付ける。こうなると、順従にしていたほうがこの手の戒めも早く取ってくれるだろうと、ルルーシュは積極的にスザクをあおる。
「や、いや・・」
しかし、ズボン越しとはいえ直接触れられると、条件反射のように身をよじって逃げようとする。
「ルルーシュはうそつきだね。いやだなんて・・こんなに濡れているのに。」
ファスナーをおろして、つきこまれた手にルルーシュは甲高い声をあげる。
「ぃやぁぁ」
さっきより数段高くなった声にスザクは満足そうに微笑む。ルルーシュには悪いが、記憶をなくしてからこっち、手塩にかけてスザクの色に染めた体だ。何処をどう触れれば我慢がきかないかも分かっている。
白く突き出されたのどに舌を這わせ、鎖骨で軽く噛み付く。ひっきりなしにあがるルルーシュの声はスザクの体温も上げていく。
いつのまにか手の戒めが解けていても、ルルーシュはそんなこと考える余裕もなく、ただスザクにしがみついていた。
「・・あ、やぁ、あっ、あっ」
力をなくしたようにベッドに崩れ落ちるルルーシュを後ろから抱き込むように抱える。
「君に過去なんていらないんだよ、ルルーシュ」
意識のないルルーシュの汗で濡れた髪をすき、閉ざされた眼帯に口付けた。
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